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kintone社労士ポータル活用|顧問先×手続きで分けるタブ構成


kintone社労士ポータル活用|顧問先×手続きで分けるタブ構成

「顧問先から届いた入社の連絡が、他の業務に紛れて対応が翌日に持ち越しになった」「算定基礎届の提出状況が、担当者に聞かないと分からない」——社会保険労務士事務所でkintoneを担当していて、こんな場面に心当たりはありませんか?

社労士事務所のkintoneは、顧問先ごとの情報に加えて、入退社の手続き、給与計算、算定基礎届、労働保険の年度更新、助成金申請など、手続きの種類ごとに使うアプリが積み重なります。顧問先が増えるほど、それぞれの手続きの進捗がどこで止まっているのか、担当者の手元でしか把握できなくなりがちです。

この記事では、社労士事務所のkintoneポータルを手続きの種類ごとに分けるタブ構成の具体例と、顧問先ごとの入退社連絡を取りこぼさない工夫、手続きごとの法定期限を逃さない工夫、守秘義務を踏まえた情報の扱い方を紹介します。


この記事でわかること

  • 社労士事務所のkintoneポータルが使いにくくなる3つの理由
  • 入退社手続き・給与計算・算定基礎届/労働保険年度更新・助成金申請で分けるタブ構成の具体例
  • 顧問先から届く入退社連絡を取りこぼさない工夫と、手続きごとの法定期限、守秘義務の押さえどころ
ソトバコポータルのマルチデバイス対応画面

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社労士事務所のkintoneでポータルが使いにくくなる3つの理由

この記事では、複数の顧問先を継続的に担当し、入退社手続き・給与計算・社会保険手続きなどを幅広く受託する社会保険労務士事務所を想定しています。顧問先の数が増えるほど、手続きの種類ごとに積み上がるアプリの量も増えるためです。

理由①:顧問先ごとの情報と、手続きの種類ごとの業務管理アプリが両方増える

サイボウズの士業向け活用ページでは、社会保険労務士向けに「顧問先情報管理」「郵送/受取管理」「助成金進捗管理」「電話メモ」「障害年金進捗管理」「タスク管理」といった活用方法を紹介しています。案件ごとのやるべきことの進捗や期限を管理し、期限が迫るとリマインド通知を送る仕組みも紹介されています(士業にkintone|業種別の活用方法、2026年9月時点)。サイボウズが公開している士業・コンサル業向けサンプルアプリにも、社会保険労務士事務所向けの「就業規則管理」が用意されています(kintone 士業・コンサル業向けサンプルアプリ、2026年9月時点)。

実際の導入ではアプリの数がさらに増えます。サイボウズが紹介している社会保険労務士事務所の導入事例では、「見える顧客」(顧問先情報)「受付」「案件管理」「案件処理」「日報」「月報」「給与計算」の7つのアプリを運用し、案件管理には10段階の細かいステータスを設定して、担当者ごとの業務量をグラフで可視化していると紹介されています(2026年9月時点)。顧問先ごとの情報を扱うアプリと、入退社・給与計算・社会保険手続きといった手続きの種類ごとのアプリが同じポータルに並ぶため、担当者は自分が今日進めるべき手続きを探すだけで時間を取られます。

理由②:入退社の連絡は、顧問先ごとにタイミングも書式もバラバラ

入社・退社の連絡は、顧問先の総務担当者からメール・電話・FAXなどさまざまな経路で届きます。届いたその日のうちに資格取得・喪失の手続きに着手しないと、後述する法定期限に間に合わなくなる手続きもあります。連絡を受けたことと、手続きに着手したことが同じ場所で管理されていないと、「聞いた覚えはあるが、誰が対応したか分からない」という状態になりがちです。

理由③:手続きごとに法定期限があり、進捗が担当者の手元でしか分からない

社会保険・労働保険の手続きには、それぞれ提出期限が定められています。健康保険・厚生年金保険の資格取得届は事実発生から5日以内、雇用保険被保険者資格取得届は被保険者となった日の属する月の翌月10日までが提出期限です(就職したとき(健康保険・厚生年金保険の資格取得)の手続き|日本年金機構、被保険者に関するQ&A|ハローワーク東京、いずれも2026年9月時点)。算定基礎届は毎年7月10日ごろまで、労働保険の年度更新は毎年6月1日から7月10日ごろまでが手続き期間です(定時決定(算定基礎届)|日本年金機構、労働保険の年度更新|福島労働局、いずれも2026年9月時点)。顧問先の数だけ手続きが並ぶなかで、どの顧問先の、どの手続きが期限に近いのかが担当者の手元にしかない状態だと、確認は事務所全体のミーティングか、担当者への聞き取りに頼ることになります。


標準機能で整理する方法と、その限界

kintone標準の機能でも、ある程度の整理はできます。

  • スペースを部署ごと・手続きの種類ごとに作る:参加メンバーだけに公開する設定にすれば、関係者以外には表示されません
  • アプリのアクセス権を設定する:閲覧できない人にはアプリが一覧に出なくなります
  • お気に入りに登録してもらう:各自がよく使うアプリをすぐ開けるようになります

一方で、kintone標準のポータルは、2025年7月のアップデートで2枚目以降を作れるようになり、組織ごとに最初に表示するポータルも指定できます(ライトコースは対象外)。ただし、ポータル自体に閲覧できる人を絞る設定はなく、全員がすべてのポータルを切り替えて見られます。また、2枚目以降のポータルはPC版でのみ表示されます(ポータルの見かた|kintone ヘルプ、2026年9月時点)。「給与計算担当には給与関連のアプリだけ、社会保険手続き担当には資格取得・喪失や算定基礎届のアプリだけ」というように手続きの種類ごとに見せる範囲を分けることはできず、外出先からスマホで見る担当者には1枚目のポータルしか届きません。お気に入りは個人の操作に頼るため、全員に同じ状態を整えるのは現実的ではありません。

部署別の表示をめぐる標準機能の限界は、kintoneポータル部署別表示の3つの限界|ノーコードで見せ分ける方法で詳しく解説しています。


社労士事務所向けタブ構成の具体例

ソトバコポータルでkintoneのアプリをタブ整理した画面。営業部タブが選択され、部署・業務ごとのタブとグループ分けされたアプリカードが表示されている

ここでは、顧問先ごとではなく、手続きの種類ごとにタブを分ける構成例を紹介します。手続きごとにタブを分けると、顧問先の数が増えてもタブの数は手続きの種類の数までに収まり、担当者は自分が担当する手続きのタブだけを開けば済みます。

タブ主な利用者入れるアプリの例閲覧権限の例
顧問先管理全担当者顧問先情報、契約内容、対応履歴全担当者
入退社手続き労務担当入退社連絡受付、資格取得・喪失届進捗労務担当
給与計算給与担当給与計算進捗、賃金台帳、給与計算スケジュール給与担当
算定基礎・年度更新社会保険手続き担当算定基礎届進捗、労働保険年度更新チェック社会保険手続き担当
助成金申請助成金担当助成金申請進捗、要件チェックリスト助成金担当
就業規則・労務相談全担当者就業規則管理、労務相談履歴全担当者
総務・経理事務スタッフ勤怠、経費精算、備品管理事務スタッフ・経営層
全社共有全職員規程・マニュアル、お知らせ全職員

顧問先管理タブ

顧問先情報・契約内容・対応履歴など、どの手続きを担当していても必ず参照するアプリをまとめる中心のタブです。手続きごとのタブから顧問先を検索する起点になります。

入退社手続きタブ

入社・退社の連絡受付から、資格取得・喪失届の提出までの進捗を管理するアプリをまとめます。顧問先の数だけレコードが並ぶため、後述するプロセス管理と未処理一覧の設定が特に効果を発揮するタブです。

給与計算タブ

給与計算の進捗、賃金台帳、給与計算のスケジュールなど、給与担当が毎月使うアプリをまとめます。入退社手続きと担当者が重なることもありますが、給与計算はほぼ毎月発生する業務であるのに対し、入退社手続きは発生するタイミングが顧問先ごとに異なるため、タブを分けておくと進捗を混同しません。

算定基礎・年度更新タブ

算定基礎届と労働保険の年度更新は、いずれも顧問先全体を対象に、決まった時期に一斉に進める手続きです。それぞれ進捗管理アプリを用意し、社会保険手続きを担当する職種に閲覧権限を絞ります。

助成金申請タブ・就業規則・労務相談タブ

助成金の申請は要件確認から申請までの期間が長く、進捗が停滞しやすい業務です。専用のタブにまとめて、担当者の対応漏れを防ぎます。就業規則の作成・改定や労務相談の履歴は、手続きのように期限が決まっているわけではありませんが、顧問先ごとに参照頻度が高いため、専用タブにまとめておくと探しやすくなります。

総務・経理タブ、全社共有タブ

勤怠・経費精算・備品管理など内勤が使うアプリは総務・経理タブに、規程やお知らせなど手続きの種類を問わず届けたい情報は全社共有タブにまとめます。

算定基礎届や労働保険年度更新のように時期が集中する手続きがあっても、該当するタブをポータルの先頭に並び替えるだけで対応できます。手続きの種類ごとにタブを固定しておけば、繁忙の時期が終わるたびにアプリの置き場所を探し直す手間がなくなります。

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顧問先対応で押さえる3つのポイント

タブを分けたら、次は顧問先を多数抱える社労士事務所ならではの運用を整えます。

ポイント①:顧問先から届く入退社連絡を取りこぼさない

入退社連絡を受け付けるアプリに、kintoneのプロセス管理(レコードごとにステータスと作業者を設定し、作業者を順に引き継いでいく機能)を設定します。「連絡受付→資格取得・喪失手続き中→完了」のようにステータスを決め、担当者を作業者に指定しておけば、自分が対応すべき入退社手続きがkintoneの未処理一覧に並びます。ソトバコポータルでは、この未処理一覧をサイドバーに表示できます(全プラン)。

入退社アプリの通知設定で、レコード追加時に労務担当の組織へ通知するようにしておけば、新しい連絡がポータルの通知一覧にも流れてきます。通知一覧は「何が届いたか」、未処理一覧は「自分が何をすべきか」を示すため、両方をサイドバーに置くと、届いた連絡と対応状況を同じ画面で確認できます。通知・未処理の設定手順は、kintoneで「今日やること」をポータルに表示する方法|未処理・通知・リマインダーの活用術で詳しく解説しています。

ポイント②:手続きごとの法定期限を逃さない

前述のとおり、資格取得届・算定基礎届・労働保険の年度更新には、それぞれ提出期限が定められています。手続きの進捗管理アプリに提出期限のフィールドを持たせ、期限が近いレコードを絞り込んだ一覧やグラフをタブに置くと、担当者は自分の手続きがあと何日で期限を迎えるかを、ポータルを開くだけで確認できます。事務所全体で期限に間に合っているかを俯瞰したい場合は、算定基礎・年度更新タブに未提出件数のグラフを置くと、繁忙の時期のうちに全体の進捗を把握できます。

ポイント③:守秘義務とマイナンバーなど個人情報はkintoneのアクセス権で守る

ポータルのタブを見せないことと、データを見られなくすることは別の話です。ソトバコポータルが制御するのはポータル上のタブの表示で、アプリやレコードを誰が閲覧・編集できるかはkintone側のアクセス権で決まります。社会保険労務士には、社会保険労務士法第21条により「開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の社員は、正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない」という守秘義務が課されています(社会保険労務士法|e-Gov法令検索、2026年9月時点)。

顧問先の従業員の給与・マイナンバーといった個人情報を扱うアプリは、まずkintoneのアプリのアクセス権で利用できる担当者を絞り、顧問先単位で見せる範囲を分けたい場合はレコードのアクセス権も設定します。そのうえでポータルのタブを同じ範囲に合わせれば、「見られないアプリが一覧に並ぶ」状態もなくなります。アクセス権とポータル整理の役割分担は、kintoneで部署ごとにアプリを見せ分ける方法|管理者向け実践ガイドで詳しく解説しています。

スマートフォンでkintoneのポータルを開いている様子。全体アナウンスの下に部署別のタブと、案件管理・活動履歴・顧客管理などのアプリカードが表示されている


タブ構成を実現するソトバコポータルの機能

ソトバコポータルは、kintoneに接続して使うWebアプリです(kintoneのプラグインではありません)。提供元の株式会社ソトバコは、サイボウズのプロダクトパートナー(2025年10月認定)です。ドラッグ&ドロップの操作だけで、ここまで紹介したタブ構成を組み立てられます。

  • タブ整理・閲覧権限:アプリをタブごとに分類し、組織・グループ・ユーザーの3軸で閲覧権限を設定できます。手続きの種類が増えても、既存のタブに新しいアプリを追加するだけで対応できます
  • 通知一覧・未処理一覧:サイドバーに表示できます(全プラン)。顧問先ごとの手続きが止まっていないか、自分が対応すべき件数がすぐに分かります
  • グラフ表示:フリープランで1タブ1個まで、ライトプラン以上は無制限です。期限が近い手続きの件数をタブに表示できます
  • スマートフォン対応:kintoneの全体カスタマイズにJSファイルを1つアップロードすると、顧問先訪問の合間にもスマホから同じタブ構成を確認できます
  • 全体アナウンス(ライトプラン以上):法改正や様式変更など事務所全体への連絡を配信できます。過去のお知らせはアーカイブとして残ります

価格(税抜)

プラン月額(月払い)年額(年払い)
フリー¥0¥0
ライト¥3,800¥36,000
スタンダード¥9,800¥108,000

kintone1環境につき1契約で、ユーザー数による課金はありません(2026年9月時点)。職員が増えても料金は変わらないため、事務所の規模拡大に合わせて費用を見積もりやすい料金体系です。フリープランは期間制限なし、決済情報の登録も不要です。


こんな社労士事務所のkintone管理者におすすめ

  • 入退社手続き・給与計算・算定基礎届など、手続きの種類ごとにアプリが増え、ポータルが探しにくくなっている
  • 顧問先ごとの手続きの進捗が、担当者の手元でしか把握できていない
  • 顧問先の個人情報・マイナンバーは、担当する職種・担当者だけに見せたい
  • 管理者1〜2名で運用しており、HTML・JavaScriptでのカスタマイズまでは手が回らない

まとめ

  • 社労士事務所のkintoneは、顧問先ごとの情報に加えて、入退社手続き・給与計算・算定基礎届・労働保険年度更新・助成金申請など手続きの種類ごとにアプリが積み上がるため、ポータルが煩雑になりやすい
  • kintone標準の複数ポータルは、ポータルごとに閲覧できる人を絞れず、2枚目以降はPC版でしか表示されない
  • 顧問先管理を中心に、手続きの種類ごとにタブを分けると、顧問先が増えてもタブの数は手続きの種類の数までに収まる
  • 入退社連絡は未処理一覧・通知一覧で取りこぼしを防ぎ、手続きごとの法定期限は進捗管理アプリで追い、顧問先情報は社会保険労務士法の守秘義務を踏まえてkintoneのアクセス権で守る

手続きの種類ごとに見え方を整えるkintoneの社労士ポータルを管理者1人で作るなら、ドラッグ&ドロップで完結するソトバコポータルが最短の方法です。

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