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kintone小売業ポータル活用|本部と店舗で見せ分けるタブ構成


kintone小売業ポータル活用|本部と店舗で見せ分けるタブ構成

「本部が出した販促の指示を、店舗が見ていなかった」「店舗のパートさんから、日報アプリがどれか分からないと聞かれる」——多店舗展開する小売業でkintoneを担当していて、こんな場面に心当たりはありませんか?

小売業のkintoneは、店舗が毎日使う店舗日報や客注管理と、本部が使う販促企画・出店管理・売上集計が、同じポータルに並びがちです。そこへ本部からの通達まで加わると、店舗スタッフは自分の使うアプリを探すだけで手間取り、大事なお知らせは流れていきます。

この記事では、小売業のkintoneポータルを本部と店舗で見せ分けるタブ構成例と、通達を店舗に届けるポイント、店舗が増えても崩れない設計の考え方を紹介します。


この記事でわかること

  • 小売業のkintoneポータルが本部にも店舗にも使いにくくなる理由
  • 店舗スタッフ・店長・エリアマネージャー・本部で分けるタブ構成の具体例
  • 本部の通達・販促指示を店舗に確実に届ける3つのポイント
  • 店舗が増えてもタブを作り直さずに済む設計の考え方
ソトバコポータルのマルチデバイス対応画面

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小売業のkintoneでポータルが使いにくくなる3つの理由

小売業、特に多店舗チェーンは、本部と店舗の間で情報が行き来するアプリが増えていく業種です。サイボウズが公開している卸売業・小売業向けのサンプルアプリには、お知らせ配信・店舗販促プラン共有・店舗日報・店舗VMD管理・店舗クレーム対応管理・店舗の客注管理・新規出店の候補物件管理など16種類があり、その多くが本部と店舗のやり取りを前提にしています(kintone 卸売業・小売業向けサンプルアプリ、2026年9月時点)。

実際に、サイボウズが紹介している約40店舗を展開するスーパーマーケットの導入事例では、返品・返金管理や衛生管理、売上日報など100を超えるアプリをkintoneで運用しています(2026年9月時点)。

理由①:本部と店舗で使うアプリがまったく違う

店舗スタッフが毎日開くのは、店舗日報・客注管理・クレーム対応など数個のアプリです。一方で本部の販促担当は販促プランやVMD(売場の見せ方)の実施報告、店舗開発担当は出店候補物件、管理部門は売上集計や備品管理を見ます。すべてを1画面に並べると、どちらにとっても不要なアプリが大半を占めます。

理由②:本部からの通達が業務アプリに埋もれる

キャンペーンの開始、価格変更、衛生点検の実施など、本部から店舗への通達は毎日のように発生します。お知らせをアプリの並びの中に置くと、日々の業務アプリに紛れて見落とされ、「言った・聞いていない」が起きやすくなります。

理由③:店舗が増えるたびに画面を増やしたくなる

店舗ごとに専用の画面を作れば分かりやすく見えますが、10店舗なら10画面、40店舗なら40画面の管理が必要になります。出店・閉店・異動のたびに管理者が手直しする運用は、長く続きません。


標準機能で整理する方法と、その限界

kintone標準の機能でも、ある程度の整理はできます。

  • アプリのアクセス権を設定する:閲覧できない人にはアプリが一覧に出なくなります
  • レコードのアクセス権を設定する:店舗日報などで、自店舗のレコードだけを見られるように絞れます
  • スペースをエリアや部門ごとに作る:参加メンバーだけに公開すれば、関係者以外には表示されません

ただし、kintone標準のポータルは、2025年7月のアップデートで2枚目以降を作れるようになり、組織ごとに最初に表示するポータルも指定できます(ライトコースは対象外)。ただし、ポータル自体に閲覧できる人を絞る設定はなく、全員がすべてのポータルを切り替えて見られます。また、2枚目以降のポータルはPC版でのみ表示されます(ポータルの見かた|kintone ヘルプ、2026年9月時点)。「店舗スタッフには日報と客注だけ、店長にはそれに加えて承認と売上、本部には全店の集計」というように役割ごとに見せる範囲を分けることはできず、店舗のスマホやタブレットには1枚目のポータルしか届きません。

部署別の表示をめぐる標準機能の限界は、kintoneポータル部署別表示の3つの限界|ノーコードで見せ分ける方法で詳しく解説しています。


小売業向けタブ構成の具体例

ソトバコポータルでkintoneのアプリをタブ整理した画面。営業部タブが選択され、部署・業務ごとのタブとグループ分けされたアプリカードが表示されている

ここでは、店舗ではなく役割を軸にタブを分ける構成例を紹介します。上の画面は部署でタブを分けた例ですが、店舗と本部でも仕組みは同じです。タブごとに閲覧権限を設定すると、権限のないタブはそのユーザーには表示されません。

タブ主な利用者入れるアプリの例閲覧権限の例
店舗業務店舗スタッフ全員店舗日報、客注管理、クレーム対応、マニュアル店舗スタッフ・店長
店長店長・副店長承認待ちの申請、シフト・勤怠、VMD実施報告、備品申請店長
エリア管理エリアマネージャー担当店舗の日報・VMD報告の確認、臨店記録エリアマネージャー・本部
本部(商品・販促)商品部・販促部販促プラン共有、商品・価格管理、お客様の声本部
本部(管理)店舗開発・経理・総務新規出店の候補物件、売上集計、健康診断・備品管理本部の該当部門・経営層

店舗業務タブ

店舗スタッフが毎日使うアプリだけをまとめ、左端(先頭)に置きます。パート・アルバイトを含めて全員が開くタブなので、アプリは5つ前後に絞るのが目安です。

店長タブ

承認待ちの申請やシフト、VMDの実施報告など、店舗の責任者だけが扱うアプリをまとめます。サイドバーに未処理一覧を表示しておくと、承認の滞りに気づきやすくなります。

エリア管理タブ

担当エリアの店舗から上がる日報やVMD報告を確認するためのタブです。店舗の報告アプリをここにも置いておけば、エリアマネージャーは複数店舗の状況を1か所で追えます。

本部タブ(商品・販促/管理)

本部は部門によって見るアプリが違うため、商品・販促と管理でタブを分けます。売上や出店計画のように見せる範囲を絞りたい情報は、該当部門と経営層だけに閲覧権限を付けます。kintoneのグラフをタブに表示すれば、全店の売上日報の推移をポータルを開くだけで確認できます。

業務の流れでタブを分ける考え方はkintone製造業ポータル活用|業務別タブ構成の具体例を紹介、職種で分ける考え方はkintone建設業ポータル活用|現場と内勤で分けるタブ構成例でも紹介しています。

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本部の通達・販促指示を店舗に確実に届ける3つのポイント

多店舗運営で一番困るのは、本部の指示が店舗に届かないことです。タブを分けたら、次は通達の出し方を整えます。

ポイント①:通達は業務アプリと分けて、ポータル上部に出す

通達をタブの中に置くと、そのタブを開いた人にしか見えません。ソトバコポータルの全体アナウンス(ライトプラン以上)を使うと、kintoneアプリに登録したお知らせがポータル上部に一覧表示され、どのタブを開いている人の目にも入ります。過去の通達はレコードとして残るため、「先月の価格変更の指示はどれだったか」も検索で探せます。

ポイント②:カテゴリで対応が必要なものを見分けられるようにする

「重要」「販促」「衛生」のようにカテゴリで色分けすると、店舗は読むだけのお知らせと、対応が必要な指示をひと目で見分けられます。カテゴリ設定はスタンダードプランの機能です。販促の詳細はサイボウズのサンプルアプリにもある店舗販促プラン共有のようなアプリで管理し、コメント欄で店舗からの質問を集約すると、同じ質問に何度も答える手間が減ります。

ポイント③:一部の店舗だけへの指示は、kintone側のアクセス権で絞る

エリア限定のセールなど、一部の店舗にだけ出したい通達もあります。全体アナウンス用のkintoneアプリにユーザー選択フィールドを設け、レコードのアクセス権を組み合わせると、対象の人にだけお知らせを表示できます。見せる範囲を守っているのはkintone側のアクセス権なので、ポータルの設定とデータの権限が食い違う心配がありません。

お知らせを部署別に届ける考え方は、kintoneお知らせ掲示板の3つの限界|部署別に情報を届ける方法も参考にしてください。

スマートフォンでkintoneのポータルを開いている様子。全体アナウンスの下に部署別のタブと、案件管理・活動履歴・顧客管理などのアプリカードが表示されている


店舗が増えても崩れないタブ設計

最後に、出店や異動があっても管理者が作り直さずに済む設計の考え方です。

店舗ごとにタブを作らない

タブは店舗ではなく役割で分け、店舗ごとの違いはデータの側で吸収します。たとえば店舗日報は全店で1つのアプリにし、kintoneのレコードのアクセス権で自店舗のレコードだけを見られるようにします。こうすればタブの数は店舗数に関係なく一定です。

閲覧権限はkintoneのグループで付ける

ソトバコポータルの閲覧権限は、kintoneに登録済みの組織・グループ・ユーザーを読み込んで使います。店舗ごとの組織とは別に「店長」「エリアマネージャー」のようなグループを作り、タブにはグループで権限を付けておくと、新店舗の店長が増えても、タブごとに権限を設定し直す必要はありません。kintone側で店長をグループに追加し、ソトバコポータルで最新の組織・グループ・ユーザー情報を取得すれば、店長タブの対象に含められます。

新しい画面は一部の店舗で試してから広げる

限定公開機能を使うと、特定のユーザーやグループだけに新しいポータルを適用できます。数店舗で使ってもらい、アプリの並びや名前を直してから全店に広げれば、現場の混乱を抑えられます。


タブ構成を実現するソトバコポータルの機能

ソトバコポータルは、kintoneに接続して使うWebアプリです(kintoneのプラグインではありません)。提供元の株式会社ソトバコは、サイボウズのプロダクトパートナー(2025年10月認定)です。ドラッグ&ドロップの操作だけで、ここまで紹介したタブ構成を組み立てられます。

  • タブ整理・閲覧権限:アプリをタブごとに分類し、組織・グループ・ユーザーの3軸で閲覧権限を設定できます。ポータルが制御するのはタブの表示で、アプリやレコードのアクセス権はkintone側の設定がそのまま効きます
  • 全体アナウンス(ライトプラン以上):本部からの通達をポータル上部に表示できます。カテゴリ設定はスタンダードプランで使えます
  • グラフ表示・未処理一覧:全店の売上推移を本部タブに、承認待ちを店長のサイドバーに表示できます
  • 限定公開:一部のユーザー・グループだけに先行して公開できます
  • スマートフォン対応:kintoneの全体カスタマイズにJSファイルを1つアップロードすると、スマホでもPCと同じタブ構成で表示できます

価格(税抜)

プラン月額(月払い)年額(年払い)
フリー¥0¥0
ライト¥3,800¥36,000
スタンダード¥9,800¥108,000

kintone1環境につき1契約で、ユーザー数による課金はありません(2026年9月時点)。店舗のパート・アルバイトまで含めて全員に使ってもらっても料金は変わらないため、店舗数や従業員数が多い小売業でも費用を見積もりやすい料金体系です。フリープランは期間制限なし、決済情報の登録も不要です。


こんな小売業のkintone管理者におすすめ

  • 本部の通達や販促指示が、店舗で見落とされることがある
  • 店舗スタッフから「どのアプリに入力すればいいか分からない」と問い合わせが来る
  • 売上や出店計画は、店舗には見せずに本部と経営層だけで共有したい
  • 出店・異動のたびにポータルを手直しするのが負担になっている

まとめ

  • 小売業のkintoneは、本部と店舗で使うアプリが違い、通達も多いため、ポータルが煩雑になりやすい
  • kintone標準の複数ポータルは、ポータルごとに閲覧できる人を絞れず、2枚目以降はPC版でしか表示されない
  • 店舗業務・店長・エリア管理・本部の役割でタブを分け、閲覧権限で必要なタブだけを見せると整理しやすい
  • 通達はポータル上部にまとめ、一部の店舗への指示と店舗ごとのデータはkintone側のアクセス権で絞る
  • タブは店舗ごとに作らず、権限はkintoneのグループで付けると、店舗が増えても作り直さずに済む

本部と店舗で見え方を分けるkintoneのポータルを管理者1人で作るなら、ドラッグ&ドロップで完結するソトバコポータルが最短の方法です。

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